日本妊娠高血圧学会

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8. トピックス

関連学会

<日本糖尿病学会からのお知らせ>
HbA1cの国際基準化に伴う運用変更について(PDF 270KB)


<第35回 日本高血圧学会総会のお知らせ>
当学会との合同シンポジウム開催を予定しています

会 期:2012 (平成24) 年 9月20日(木)〜 22日(土)
会 場:名古屋市・ウェスティンナゴヤキャッスル・名古屋能楽堂
会 長:木村 玄次郎(名古屋市立大学 内科学 教授)
テーマ:高血圧治療は究極の目標へ

演題募集期間:1月26日(木)〜3月15日(木)正午 4月12日(木)まで延長しました。

応募は日本高血圧学会の演題登録ページからのオンライン登録のみとなっております。会期が例年より約1ヶ月早くなっておりますのでご注意ください。その他詳しくは日本高血圧学会ホームページを御覧ください。

*学会初日の9月20日 (木)のプログラム終了後には、世界最大の能楽堂で「能楽鑑賞の夕べ」(事前登録制)が催されます。

海外文献紹介

妊娠高血圧症候群に関する最新文献を当学会幹事がご紹介します。
■2012年1月 ■2011年12月 ■2011年11月 ■2011年10月 ■2011年9月
2012年1月
【題名】 Subclinical thyroid disease and the incidence pf hypertension in pregnancy
【著者】 Wilson KL, et.al.
【雑誌名】 Obstet Gynecol 2012 Feb 119, 315-320
【結語結語の概略】甲状腺疾患はPIH発症のリスク因子であることは知られていますが、甲状腺疾患を除外した検査異常を示したのみの妊婦とPIHの関連に関する論文です。
2000年から2003年までの24,833人の甲状腺疾患のない妊婦を対象として、TSH、fT4から甲状腺機能を正常、亢進、低下にわけたところ、甲状腺機能低下の患者でPIH発症の頻度が有意に高かった。また甲状腺機能正常の患者に比べて、甲状腺機能が低下している患者では重症妊娠高血圧腎症のリスクが高まることがわかった。
【エビデンスレベル】  II
<文責:担当幹事 田中幹二>

2011年12月
【題名】 Emergent therapy for acute-onset, severe hypertension with preeclampsia or eclampsia.
【著者】 Committee on Obstetric Practice
【雑誌名】 Obstet Gynecol 2011 December; 514: 2-4
【結語の概略】米国産科婦人科学会の妊娠高血圧腎症や子癇患者にみられる急な血圧の重症化(高血圧緊急症)に対する脳出血や脳梗塞を防ぐための降圧管理の提言である。妊娠高血圧腎症や子癇患者が15分以上にわたり、重症高血圧(収縮期160mmHg以上または拡張期110mmHg以上)を認めたとき、降圧薬静注を行う。使用薬剤はラベタロールまたはヒドララジンで、それでも降圧が出来ない場合、ニトロプルシドを使用する。ラベタロール静注薬がない場合は、経口薬200mgを降圧されるまで30分毎に繰り返し投与する。ラベタロールやヒドララジンは臍帯血流を変化させない。ラベタロールは心不全や喘息合併患者には使用を避けるべきである。ヒドララジンは母体の低血圧を起こすことがある。ニトロプルシドは母体の脳浮腫を悪化することがある。静注降圧薬投与は、妊婦の高血圧緊急症おいて必須の治療である。

コメント;PIHガイドラインでは、降圧の2次選択薬として、ヒドララジンとニカルジピンの経静脈投与が推奨されている。高血圧緊急症では2次選択薬を用いる。現在、日本ではラベタロールやニトロプルシドの静注薬は使用できない。この文献ではカルシウム拮抗剤は使用経験が少なく推奨されていない。昨年、ラベタロールは経口薬が使用になった。日本における高血圧緊急症の管理指針の見直しが必要である。
【エビデンスレベル】 W
<文責:担当幹事 鈴木佳克>

2011年11月
【題名】 Deep trophoblast invasion and spral artery remodeling in the placental bed of the lowland gorilla.
【著者】 R.Pijnenborg et al.
【雑誌名】 Lancet. 2010 Jul 24;376(9737):259-66.
【結語の概略】 入手の稀なゴリラ胎盤組織を使用してPAS染色、lectin染色、cytokeratin-7免疫組織染色を行い絨毛細胞の深部浸潤についての検討した。妊娠週数の不明な胎盤では間質ならびにらせん動脈の脱落膜ならびに子宮筋層内側への浸潤を認めた。絨毛細胞の浸潤はヒトにおける妊娠10-14週相当であった。
妊娠第二三半期での胎盤では絨毛細胞を含むらせん動脈のリモデンリング脱落膜細胞下でのEVTを認めた。限られた標本ではあるが、絨毛細胞の浸潤の鍵となる所見はヒト、チンパンジーと並んでゴリラにおいて共有していると結論付けることができる。
<文責:担当幹事 杉村基>

2011年10月
【題名】 Vitamins C and E for prevention of pre-eclampsia in women with type 1 diabetes (DAPIT): a randomised placebo-controlled trial.
【著者】 McCance DR, et. al
【雑誌名】 Lancet. 2010 Jul 24;376(9737):259-66.
【結語の概略】 抗酸化剤であるビタミンCとビタミンEの投与は、1型糖尿病合併妊婦の妊娠高血圧症候群発症を抑制するか調査した。ビタミンCとビタミンE投与群375例、プラセボ群374例にて検討された。妊娠高血圧症候群発症率に関して、ビタミン剤投与群が15%、プラセボ群が19%と有意差を認めなかった。今後、抗酸化作用の低い妊婦においてビタミン剤の投与が有用であるか検討する必要がある。
<文責:担当幹事 片山富博>

2011年9月
【題名】 Hypertension in pregnancy as a risk factor for cardiovascular disease later in life
【著者】 VD Garovic, etal
【雑誌名】 J Hypertens. 2010 April; 28: 826-833
【結語の概略】 米国Family blood pressure program study(2000〜2004年)の中で、PIH既往有女性群(3421人)とPIH既往無女性群(643人)を比較したところ、前者は後者に比較して、後の高血圧発症率が50%、心疾患発症率が14%、脳卒中発症率が12%各々増加した。PIHはその後に発症する高血圧、脳卒中の独立したリスク因子であることが示唆された。
【エビデンスレベル】  W
<文責:担当幹事 大野泰正>

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